ゲージュツ的創作文
Ⅰ. Ⅱ. Ⅲ. Ⅳ. Ⅴ. Ⅵ. Ⅶ. Ⅷ. Ⅸ. Ⅰ. ドアが開いたり、飛沫が起こったりする。砂浜に落ちた影の向こうの、どこにも繋がらないドア。その向こうで海は波を立てている。白い波のかけらが砂にぶつかっては空気中に飛び散っていく。砂は白い。波も白い。 Ⅱ. 砂浜にド…
Ⅰ.アメーバ Ⅱ.(分裂する) Ⅲ.生命について Ⅳ. Ⅴ.個体について Ⅵ.アメーバの一生 Ⅶ.宇宙と円環 Ⅷ.生命についてⅱ Ⅸ.鏡 Ⅹ.社会へのアメーバ的考え Ⅺ.アメーバと複製芸術 Ⅰ.アメーバ 私は原因である。私は結果である。大体のことは繋がっている。 ウィスキー、音…
半円状に曲がった細い鉄の先に、複雑な形の鍵がついている。何の錠前なのかはわからない。三日月のような柄の部分で切り取られた向こう側の空間が、合わせ鏡のように、あるいは次元トンネルのように、ジャミロクワイのアルバムのジャケットのように遠くに伸…
水がゆらめいている。淡い光を発しながら、右に左に揺れている。 光は水の中で丸い形を作って、周囲の闇を照らしていた。丸い光が水の揺れに合わせてゆらゆらしているからそれはまるで煙のように見えた。 水の中の光は月だ。巨大な、でこぼこの鉱石。宝石よ…