ゲージュツ的しつけ

フェレットのしつけが書いたゲージツ的なしつけ術の数々。メール→fererere25@gmail.com

君はこころの中を感じることができる。

 https://youtu.be/2pYgt9OzNI8
『Freedom Fighter』#1Dads 

 ユー・キャン・フィーリング・インサイド。とスマートフォンの中で外国人が歌ってる。

 君は心の中を感じられる。

 深いところを感じられる。口笛の音が聞こえている。音楽は心地いい。

 音楽の本質は、音だと思った。

 音が鳴っている。それが心地良い。僕は音楽を聴く人間として浅いのかもしれない。

あらゆる表現と世界の状況はつながっている。あるいは、つながりを見出すことができる。

 ピアニスト、高橋悠治のインタビューを読んだ。

 1920〜30年代、現代音楽の作曲家たちが長音階短音階のルールから完全に逃れるためにいくつかの新たなルールを創造した。

 代表的なのはアルノルト・シェーンベルクの十二音技法。

 一オクターブの中に入っている全音と半音の十二音を均等に使用することで、調声の束縛から逃れようとした。

 調声とは、ハ長調とかト短調とかいうやつだ。その曲に通底するルール。

 シェーンベルクはそれを束縛と捉え、そこから完全に脱するために新たなルールを作った。

 この時代、ヨーロッパは植民地政策を推し進め、戦争への道を辿っていった。

 帝国主義の国々では形はどうあれ、強権的な統治権力が誕生し、法と秩序で均等に、一律に国民を管理しようとする時代だった。

 キーワードは均等だ。均等な時代だった。だから、音楽も十二音を均等に振り分けるという発想が出てきたのじゃないかと高橋悠治が話していた。

 政治と芸術のどっちが先とかいう話ではなく、政治も芸術もそういう時代だったのだ。

 それは今から昔を俯瞰することでようやく見えてくることで、後付けの理論かもしれない。

 今を生きている僕たちは、今、どういった流れに巻き込まれているのかは分からない。

 ただ、ぼくが今、音に興味を持っていること、技術やルールよりも音それ自体に興味を持っているということ 、これだって何か時代の流れとして、どこかとつながっているのだろうと思う。

 願わくばその流れが良い流れであることを期待してる。

 イーチ・タイム・ユー・フォーリン・ラブ。

 君が恋に落ちたそれぞれの時間。

 スマートフォンから流れる音楽は止まった。ぼくの頭の中で別の曲が流れ始めた。

 オルタナティブロック。その中でもふわふわした空間的な音楽が好きだ。

 均等じゃない、秩序だってない世界の中で鳴り響くそれぞれの音。音そのもの。

 それはなんだか、夕焼けの景色に似ている。

 ぼくがぼくでなくなる瞬間、ぐずぐずにとろけていく瞬間を、音楽の中で、世界の中でずっと探している。


https://youtu.be/caxGz3cs7-Y

『Each time you fall in love』Cigarettes after sex